院長のコラム

50歳で長生きの時代には・・・~五十肩について~

毎日寒い日が続きます。
今年は例年に比べても、特別寒いように感じます。
風邪やインフルエンザには十分気をつけましょう。

みなさん「五十肩」という言葉は聞いたことがあろうかと思います。
特に原因は思いあたらないが、肩が上がりにくく痛みを伴う、といったもので、50歳代に多いですが40歳代にも多いので、「四十肩」とも言いますね。
じつは60歳代にも多いんですが「六十肩」とは言いませんね・・・。
「五十肩」という言葉は江戸時代からあったらしく、当時の平均寿命は今よりかなり低かったため、高齢者のかかる病気「長命病」とも言われていたようです。
また現代でも、結髪位(髪を結う格好)結帯位(帯を結ぶ格好)で痛む、と言いますが、より現代風に言うと、シャンプーする時、エプロンをする時といったところでしょうか。

そもそも「五十肩」という傷病名は無く「疼痛性肩関節制動症」や、広い意味では「肩関節周囲炎」と呼ばれます。
現代の医学でも原因はハッキリわかっておらず、あまり肩を動かさない方も、スポーツや労働などで激しく肩を酷使する方も発症することがあります。

一般的に急性期(初期の段階で、痛みが激しい時)には無理に動かさず安静にし、拘縮期(少し痛みが軽減するが動かしにくい)にリハビリを始める、とされますが、当院では比較的早い段階から運動を推奨しております。もちろん無理のない範囲で痛みが残らないようにします。
いつまでも安静にしすぎると筋肉が硬くなって拘縮が進んでしまうことがあり、治癒まで3~4年かかったというケースもあります。
また、肩を温めるようにし、特にこの時期は冷えないように注意することも大事です。

似た症状に腱板断裂、石灰沈着性腱板炎などがあります。最近はこれらと五十肩は区別して考えられており、X線やMRIといった検査で判別できることがあります。

原因がハッキリしないので予防ということは難しいですが、肩関節周囲の筋肉を柔らかくし、筋力低下を防ぐため適度な運動や体操をこころがけましょう。

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